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Copyrights



はじめての、動物病院
楠田枝里子  


初めて動物病院へ行ったのは、昨年の7月のこと。

それは、突然のできごとでした。
私が夜仕事から帰ってくると、マフィンが後ろ足でしきりに耳を掻いています。
まあ、どうしたのかしら、と気にしていると、やがて右足が右目を直撃し、その後マフィンは、右目が開けられなくなってしまったのです。
本人(猫?)も、事態が把握できないらしく、しきりに頭を振ったり、目をこすったり。
困ったことになりました。
まだ動物病院をきちんとリサーチしていなかったので、どこへ行けばよいか、わかりません。

ふと、思い出しました。
仕事でよく通る青山通り沿いに、24時間診療の看板の出ている動物病院があったことを。
たしか、赤坂動物病院だった・・・。
104で、急いで電話番号を調べ、すぐに連絡してみると、とても親切に対応してくれました。
「まだ小さいし、足の爪で目を傷つけてはいけないので、診察をお受けになったほうが良いでしょう」
もう夜10時を過ぎていました。
それでも見てくださるというので、私は大至急用意をし、マフィンを乗せて、車を飛ばしたのでした。

到着したのは、11時近かったと思います。
それでも、病院の中では、数人のスタッフが、入院や宿泊している動物たちの面倒をあれこれ見ていて、明るい空気が流れており、ほっとひと息ついたことを思い出します。
当直の岡田先生が、すぐにマフィンを見てくださいました。
その手さばきの鮮やかなこと!
てきぱきとして、一分の無駄もありません。
話してくださる説明も、みごとに整理されていて、あたふたしている私の面倒な質問にも、よどみなく、わかりやすく答えてくれました。
初めての病院、初めての先生なのに、マフィンも全く抵抗することなく、なされるがままになっています。
耳の奥にミミダニが1匹、発見されました。
ミミダニ駆除の治療をし、目に目薬をさしてもらいます。
「このコは、食いしんぼですか?」
と先生。
「はい、食べることは大好きですが・・・」
意味がわからず、首を捻りながら私が答えると、
「そうですか、好きなものはたくさんあったほうがいいんですよ、それじゃ」
と先生は、フェロビタIIという栄養ペーストをチューブから出し、マフィンの鼻の頭にちょんと付けました。
マフィンが夢中になって、それを舐めているうちに、先生は目にも止まらぬ早業で、背中に注射を打ったのです。
マフィンは何が起こったかわからず、きょとんとするばかり。
痛がるひまもありませんでした。
そして、
「これ以上、目を傷つけないようにしましょうねー」
と言いながら、これも見事な手際で、パチンパチンパチンと、マフィンの爪をきれいに切ってくれたのでした。
やれやれ、これでようやく、私も心から安心しました。
夜遅くだというのに、院長先生まで駆けつけてくださって、本当にありがたい思いでいっぱいでした。
院長先生は、処置が終わるまで待っていてくださって、気さくに、たくさんのアドバイスをくださいました。

実を言うと・・・。
驚いたことに、岡田先生は私のいとこに、とても良く似ていました。
風貌も、話し方も。
頭脳明晰で、飾らず、さっぱりとした性格も。
小さいときから、大の仲良しで、しょっちゅう一緒に遊んだり、いろんなことを教えてもらった、いとこでした。
残念ながら病気ですでに亡くなりましたが、黒いネコをずっと可愛がっていたのです。
そのいとこによく似た先生に、私のネコを診ていただくことになったのも、何かの巡り合わせかもしれません。
岡田先生は、その日の帰りに、マフィンの耳のなかにいたミミダニの顕微鏡写真を、くださいました。
私がこういうものを欲しがるタイプの人間だということも、見抜かれていたのですね!
勿論、その写真は、今も大切に取ってあります。

2003年7月  

目覚まし、なった?
まだ・・・ぼんやり・・・。


うーん、もうちょっと寝かせて。
あと、5分。


ぐーすか。