日本人宇宙飛行士の活躍が大きく報じられたり、宇宙ステーションの建設計画が現実味を帯びてきたり、火星に到着した探査機の報告が次々届いたりと、宇宙が私たちにとって、ぐんと身近なものになった。
宇宙空間をめざして飛んでいくスペース・シャトルに興味が集まるのも、当然のことである。
ついに消しゴムも登場した。
先端宇宙科学の象徴らしく、他の消しゴムとは違って、愛らしさよりもクールな作りを重視しているようだ。
しかも、プラモデル・スタイルのものもあり、自分で組み立てる楽しみも味わえる。
このさき、21世紀には、宇宙ステーションや月面基地も登場するのだろうか。
さらには、宇宙発電所、宇宙病院、宇宙農場なんてのも、消しゴムになるんだろうな。
夢は、果てしなく広がる。
消しゴムは、着実に、時代を映し出す。
ところで、宇宙空間で使う消しゴムとは、いったいどんなものだろう。
体がぷかぷかと浮いている無重力の世界では、文字を消すのも大変だ。
消しゴムを紙に押しあてたとたん、反動で自分の体も反対方向に押されしまう。
ごしごしこするなんていううのも、至難の技だろう。
だいいち、消しゴムのカスが四方八方に飛び散ったら、大問題ではないか。
ああ、早く、宇宙時代の消しゴムが見てみたい。
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