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ナスカ、パルパそしてシクラスへ


2006年、夏。
さあ、私はまたナスカへと旅立ちます。



ナスカの地上絵
「サル」


パルパの地上絵
「日時計」

ナスカ・パルパ・プロジェクトのリーダー、ドイツ考古学研究所のドクター・マルクス・ラインデルと、パルパで待ち合わせ、続々と発見されている新しい遺跡と地上絵を巡ります。
ナスカ・パルパの地上絵の最新かつ詳細な地図を作製するという、壮大な仕事に取り組んでいる、プロフェッサー・アーミン・グリューンとも、1年ぶりに合流することができるはず。
ナスカでは、マリア・ライヘ博物館の友人たちや、いつものホテル・ナスカラインズの皆さんが、待っていてくれます。
私自身、ナスカの地上絵に関する新しいアイデアを証明するためのリサーチにも、精力的に取り組む予定です。
あ〜〜、なんと心躍る旅でしょう!!!

ナスカに加えて、先日大きく報じられたシクラス遺跡を訪ねるのも、大きな楽しみです。
今からおよそ5000年前と言われる、アメリカ大陸最古の遺跡の新発見は、歴史を変えてしまうほどの、快挙。
今だから打ち明けますが、実は私も発掘調査団のメンバーのひとりに入っていて、この遺跡についての情報は、もう1年も前から入っていたのですよね。
ただ正式発表までは一切外に漏らすことができず、ずっと我慢しているのは、ホントに苦しかった。
(私は口が堅いと、自分でも感心しました。)

次々に、遺物が出土していますよ。
シクラは勿論のこと、人形や、夥しい布や、人骨など、もう舞い上がってしまうほどの面白さ!
(シクラとは、葦の一種を編んでゆるい網を拵え、そのなかに石を詰めて、建築資材にしたもの。
それを積み重ねて、神殿の壁や天井を作ったのです。)
稲村先生や、藤澤先生、天野博物館の阪根さんと、おなじみのメンバーが顔を揃え、大興奮のフィールドワークとなるでしょう!!

南半球のペルーでは、季節は逆転しています。
つまり、8月後半から9月は、冬から、春の初め。
また新しい時間と冒険の始まりです。
これから大急ぎで、山ほどの仕事を片付けて、スペイン語のレッスンを受けて、出かけます。
帰国後、9月末から10月に、このページか、「マリア・ライヘ基金」のセクションでご報告しますので、期待して、待っててくださいねっ!


2006年8月1日  

楠田 枝里子