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マルコリーニさんのアトリエ
大興奮の体験でした!
ベルギーの天才ショコラティエ、ピエール・マルコリーニさんが、私をブリュッセルのご自宅とアトリエに招待してくださったんですね!!
心を躍らせながら、パリから小さな旅をして、ブリュッセルへと向かいました。
歴史ある建造物の内部をすっかりモダンなインテリアに改造したご自宅は、さすがのセンスが光る、洗練された、心地よい空間でした。
美しい奥様がにこやかに迎えてくださり、初夏の風が緑を揺らすお庭で、アペリティフをいただきました。
広々としたキッチンは、まるで一流レストランの厨房。
フレンチの有名シェフがわざわざ出向いてくださって、飛びっきりのディナーをふるまってくれましたよ。
は〜〜、なんという贅沢、なんという幸せ!!!
マルコリーニさんの食卓は、三ツ星レストランそのものでした。
あのひとときは・・・まるで名画の1シーンを見ていたかのよう。
さて、翌朝私が訪ねたのが、マルコリーニさんのアトリエです。
到着した瞬間、うわ〜っと驚きの声を上げてしまいました。
グラン・ショコラティエの仕事場は、これまた、スケールが違う!
その立派な建物は、アトリエというより、もうファクトリーです。
「ようこそ!」とマルコリーニさん。
最初に案内されたお部屋で、アトリエ内に入るための準備をします。
繊細な食べ物を扱う場所ですからね、プラスティック・コートを身にまとい、頭はヘッドキャップで覆い、足には、青いシューズ・カバー。
マルコリーニさん、通訳を務めてくださった由香さんと。
まずは、カカオの貯蔵倉庫へ。
マルコリーニさんが世界中のカカオ農園を飛び回って、その年のカカオの出来をチェックし、厳選したカカオ豆が、ここに運び込まれています。
うず高く積まれた、数えきれないカカオ豆の麻袋は、圧巻!
私は早くも、我を忘れてしまいました。
嬉しさに、笑いが止まりません。
マルコリーニさんのチョコレート作りは、カカオ豆の焙煎から始まります。
この製造方法は「ビーン・トゥ・バー」と呼ばれ、最近のトレンドになっていますが、マルコリーニさんはその先駆者的存在。
焙煎の過程はとても複雑で、特別な機械をいくつも必要とするため、大変な作業なんですよね。
以前ほとんどの作り手は焙煎を専門の会社に任せ、焙煎済みの原料チョコレート、クーベルチュールを購入、加工して、それぞれの商品を作っていたのです。
今では、自ら焙煎から行うショコラティエさんも増えてきて、チョコレートの可能性がさらに広がっています。
マルコリーニさんはというと、次なる進化を遂げ、焙煎の温度や時間を綿密に計算し、味わいや栄養価の異なるチョコレートを誕生させて、私たちを驚かせてくれているんですよ。
広大な敷地に、次々たくさんの機械が配されていて、とても全てを公開することはできません。
(企業秘密もありますからね。)
少しずつ、愛すべきチョコレートが形をなしていくようすは、鮮やかな魔法を見ているみたい。
ついにはあたり一面甘い香りに包まれて、極上のチョコレートの波に優しく飲み込まれていく感触・・・。
もう本当に、面白い、面白い。
それからね、すてきだったのは、マルコリーニさんは勿論、このファクトリーの皆さんが、とっても楽しそうに、情熱的にお仕事をしていらっしゃったこと。
ああ、この方々のプロの技によって、珠玉の作品が生み出されているんだ、と私は感激してしまいました。
ところで!
実は今月、私は再びマルコリーニさんのブリュッセルのアトリエにおじゃまします。
あまりにもすばらしい体験でしたので、ぜひ日本の皆さんにもお伝えしたいと、テレビ番組でご紹介させていただけることになったのですね。
特別に、本来は公開しない秘密のファクトリーへの、撮影許可をいただきました!
す、す、すごいでしょう!?
改めて、マルコリーニさんに、大大大感謝です!!!
どうぞ、放送をお楽しみに!!
ブリュッセル、サブロン広場の、ピエール・マルコリーニ本店。
2016年10月1日
楠田 枝里子