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クリスマス・ケーキ、シュトレン
ドイツ、ミュンヘンから、大きな箱が届きました。
送り主は、ピナ・バウシュのゼネラル・マネージャーだった、マティアス・シュミーゲルト。
(マティアスについては、
「ピナ・バウシュ中毒」
のページを見てね。)
開けてみると、まあ、KreutzkammのStollen(シュトレン)ではありませんか!
ミュンヘンからの「シュトレン」
Kreutzkamm(クロイツカム)は、1825年ドレスデンに創業した歴史ある菓子店で、のちに本店をミュンヘンに移して現在に至っています。
シュトレンは、ドイツのクリスマス・ケーキ。
ぎゅっと旨みの詰まったフルーツケーキで、日本人が思い描くような華やかさはないけれど、その深い味わいは、誰もが大きく頷く美味しさです。
ドイツには、各家庭の味のシュトレンがあるんですって。
そうこうするうちに、いつもの私の「シュトレン」も到着しました。
ゴッツェさんのシュトレン。
幼いキリストがおくるみに包まれているような形をしています。
ヘッセやゲーテの作品を日本に紹介なさったドイツ文学者の、今は亡き高橋健二先生から、
「日本で一番美味しいシュトレンですよ」
とご紹介いただいて以来、毎年、私はもう20年以上も、クリスマスを、このシュトレンとともに迎えているのです。
日本国内のみならず、本場ドイツからも注文があるそうですから、これは「世界一のシュトレン」と言えるかもしれません。
確かに、この時期いろいろなメーカーのシュトレンを口にする機会がありますが、ゴッツェさんの味を凌ぐものは、なかなか見つからないのですよ。
シュトレンは1センチくらいの厚さに切って、
いただきます。
イースト菌を使ったフルーツケーキで、
中にアーモンドやレーズン、カレンツ、
オレンジピールなどがたっぷり入っています。
ゴッツェさんの、
かわいいクリスマス・クッキー。
これがまた楽しくて、
とっても美味しいの!
まさに、ドイツの味。
ゴッツェさんは、長く吉祥寺にお店を開いていらっしゃいましたが、数年前にクローズして、今は「シェフ・パティシエ、ショコラティエ、スイス・ドイツ菓子のコンサルタント」として、幅広く活動していらっしゃいます。
そしてこの季節、昔からの得意客のためだけに注文を受け、シュトレンを焼いて、分けてくださるのです。
シュトレンは特別なものだから、ゴッツェさんは厨房にこもって、祈りながら焼くそうです。
そんなゴッツェさんの心のこもったシュトレンを、今年も味わうことのできる幸せを、私は噛みしめています。
ゴッツェさんのホームページは、こちら。
http://homepage3.nifty.com/e-youko/goetze
ぜひ一度、覗いてみてくださいね。
それでは、どうぞ皆様、楽しいクリスマスを!!
2006年12月8日
楠田 枝里子