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ゴンドラに揺られて


水の都ヴェネツィアに初めて飛んだのは、もう30年以上も前になるでしょうか?
古いパラッツォで開催されていたモダンアートの美術展に足を運ぶためでした。
私はたちまち、ヴェネツィアの奇跡のような美しさの虜になり、その後数えきれないほどこの地を訪れることになりました。
テレビの番組の撮影のための旅もありましたし、仮面のカーニバルに参加しようと特製の衣装を拵えていったことも、1度や2度ではありません。
ピナ・バウシュがフェニーチェ劇場で公演するとなると、彼女たちと同じホテルに滞在し、1週間を共に過ごしました。


テアトロ・ラ・フェニーチェ



けれども、ヴェネツィア名物のゴンドラを体験したのは、最初の1回だけでした。
幾度もこの地に立つうちに、ゴンドラに乗るなんて「お上りさんみたいで恥ずかしい」と感じるようになっちゃったんですね。
でも・・・。




今年ばかりは、誘惑に打ち勝つことができませんでした。
「もう一度、ゴンドラに乗ってみよう」
と勇気を奮い起こしたのです。
さすがに真っ昼間に観光客を気取るのは憚られましたので、そろそろ陽も落ちるという黄昏時を選び、私はひとり、ゴンドラに身を沈めました。
それはもう、信じられない優美なひとときでした。
目に入るどの情景も、現実のものとは思われない、幻想的なものでした。
その心震わす感動は、とても写真にうつしとれるものではないのですが、このページで、ほんの少しでも皆さまに味わっていただければ幸いです。




狭い運河をゴンドラがすれちがうたびに、互いに軽く挨拶を交わし、歌手や楽隊を乗せた大きなゴンドラから耳に届くみごとなカンツォーネに拍手を贈りました。
最後に、ゴンドリエッレのマリオと、記念撮影。




ああ、また来年もヴェネツィアに旅して、ゴンドラに乗ろう!

2015年11月25日  

楠田 枝里子