こんなぶっそうなものを、なぜ消しゴムで作ろうなんて発想したのだろうか。
私のような大人のファンもいるけれど、日常消しゴムを手にするのは、圧倒的に子供たちなのだ。
爆弾など危険すぎる、という配慮はなかったのだろうか。
いやいや、実は、そんなものを一笑に付してしまうからこそ、消しゴムは魅力的なのである。
子供に与えるのだから、ひたすら甘く優しく美しいものを、などというのは、大人のエゴに過ぎない。
子供たちは、そんな偽善には見向きもしない。
醜いものも危険なものも、私たちが身を置いている世界の現実なのである。
強大な悪の力もまた。
消しゴムは、そんなありのままの今現在を見せつける。
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