鉛筆が生まれたのは16世紀。
そして消しゴムが発見されたのは1770年。
その間の200年間、人々はどうしていたかというと、驚くなかれ、なんとパンで鉛筆の文字を消していたのである。
だからパンは、歴史的に消しゴムの大先輩。
パンの格好をした消しゴムがあるのも、当然のことなのだ。
食パン、ぶどうパンにはじまり、ホットドッグにサンドイッチ、甘食のメロンパンやコロネまである。
焼き立てのパンの香ばしさがあたりに漂うほどに、みごとに作りあげられている。
しかも、ここに掲げられたパンは、ほとんど3センチから4センチのミニチュアだ。
機能からいえば、少し小さすぎるサイズだろう。
形態はそっくり頂戴しながら、控えめに身をちぢめ、パンの消しゴムは可愛らしい心配りを見せているのかもしれない。
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