** Eriko Kusuta's World ** 楠田枝里子公式ホームページ **
■ はじめに

■ Airplane
■ Animal
■ Ball Game
■ Barbell
■ Bomb
■ Book
■ Box Lunch
■ Bread, Roll
■ Button
■ Cake
■ Camera
■ Candy
■ Canned Beverage
■ Car
■ Caramel
■ Card
■ Cassette Tape
■ Cellulose Tape
■ Chewing Gum
■ Chinese Noodles
■ Chocolate
■ Cigarette
■ Clapperboard
■ Clock
■ Clothespin
■ Coffee and Cream
■ Comb
■ Cookie
■ Crayon
■ Curry and Rice
■ Cutlet
■ Detergent
■ Dinosaur
■ Doll House
■ Donburi
■ Fire Extinguisher
■ Fish
■ Flower
■ Fruit
■ Hamburger
■ House
■ Human Body
■ Ice Cream
■ Ice Lolly
■ Kamaboko
■ Kitchenware
■ Light Bulb
■ Medical Supplies
■ Milk
■ Money
■ Monster
■ Mosquito Coil
■ Musical Note
■ National Flag
■ Noodles
■ Notebook
■ Nuts
■ Oden
■ Peko-chan
■ Pencil
■ Picnic Lunch
■ Prism
■ Raisins and Butter
■ Record
■ Ruler
■ Sauce
■ Shirt
■ Shoes
■ Soft Ice Cream
■ Space Shuttle
■ Stamp
■ Sushi
■ Taiyaki
■ Tap
■ Tea Bag
■ Telephone
■ Testimonial
■ Tissues
■ Tofu
■ Tool
■ Toy
■ Unaju
■ Vacuum Cleaner
■ Vegetables
■ Video Game
■ Wrap

世界の消しゴム
■ America(USA)
■ Australia
■ Chile
■ China
■ Colombia
■ Denmark
■ England(U.K.)
■ France
■ Germany
■ Indonesia
■ Islael
■ Italy
■ Mexico
■ New Zealand
■ Peru
■ Poland
■ Soviet Union
■ Spain
■ Taiwan



Copyrights
ポーランド


1990年代の半ばに、取材でポーランドを訪ねた。
その十年ほど前にも、かの地を旅しているが、その時にはまだ共産圏の国で、言葉も通じず、消しゴムを手に入れることは非常に難しかった。

しかし、時は移った。
体制も大きく変化し、旅人が自由に買い物することもできるはず・・・。
仕事を終えた最後の1日に、心おどらせながら、私はワルシャワの町に出た。
ところが

3軒も、4軒も、文房具店を回ったが、出されるのは外国製の品ばかり。
オレンジ、黄、青のペリカン形の消しゴムは、ご存じドイツのペリカンのもの。
ゾウの絵の書いてあるのは、チェコのコイヌールの品。
「MILAN」と記されたのは、スペイン製である。
日本製品もならんでいた。




「え、ポーランド製の消しゴムがほしい、ですって?
うーん、それは置いてませんねえ。
日本のが、よく消えますよ」
「ポーランドの消しゴム?
いや、ないですねえ」
と、どこへ行っても、つれない反応である。

もしかして、ポーランドでは、消しゴム作ってないの?
まさか。

唯一可能性があるとすれば、赤、ブルー、グリーン、白など、ドロップの色合いの四角い消しゴムだろうか。
しかし、これもポーランド製とはっきりしたわけではない。

時代が変わって、自由化の風が吹きわたり、消しゴムの世界もまっさきに国際交流が進んでいた。